INTERVIEW 代表対談

「人と本の出会い」を創出していく仕事

代表取締役社長 井手 靖 × 代表取締役 相賀 信宏

代表取締役社長

井手 靖

1985年に小学館入社。営業・販売・宣伝を歴任。2022年に現職に就任し、小学館常務取締役と兼任。2024年から現職専任となる。

代表取締役

相賀 信宏

2012年に小学館取締役就任。その後、常務取締役、専務取締役を経て2022年に代表取締役社長に就任。2023年から小学館PS代表取締役も兼任。

「書籍+α」を届ける
書店営業の役割

—— 小学館パブリッシング・サービス(以下、小学館PS)は、小学館グループにおいてどのような役割を担う会社でしょうか?

井手:
小学館から販売部門が独立してできた会社ですので、書店様への販売促進業務がメインではありますが、近年は本を売る現場や売上をリサーチしながら新たな商品を提案する、という動きも出てきています。例えば、子ども向けドリルの動きが好調に推移した際には、『ポケモンずかんドリル』第2弾の発売に向けて小学館マーケティング局に働きかけ、結果として市場占有率75%を達成しました。現在は、幼児向け図鑑の企画提案を進めています。

相賀:
小学館はどうしても編集やプロモーション、外部企業と向き合う業務の比率が大きくなるので、販売に特化した専門部隊として小学館PSがいてくれるのは頼もしいです。書店様や読者の皆様からの声を聞いて、小学館の編集部やマーケティング局と情報を共有しながら企画を生み出すという意味では、とてもクリエイティブな会社だと感じています。

井手:
出版物だけでなく、書店様からアドバイスをいただいて、読者の皆様に配布するノベルティの制作を提案することもあります。また、特販部を立ち上げて「人と本」のタッチポイントを広げるために水族館や美術館、博物館のような施設へも営業活動を行っており、売上は順調に推移しています。

相賀:
時代のニーズにマッチした全方位型の営業活動ですよね。売場での販促を編集部がやろうとしても、現場を知らないとエゴになってしまうケースが多いと思うんです。その点、小学館PSが間に入って書店様に取材しながら、編集部にできることを伝えていくと、アイデアを形にしやすくなりますし、その販促が引き金となって売上部数が跳ね上がればさぞ気持ちが良いのではないでしょうか。うらやましい笑

井手:
図鑑NEO『メダカ・金魚・熱帯魚』が発売されたときには、ある担当者が市内のすべてのペットショップに「メダカを書店に卸せませんか?」って交渉したんです。結果的に書店様でキレイな容器に入れたメダカと図鑑の併売を実現して、とてもユニークな商品プロモーションに成功しました。

相賀:
もともと小学館PSを立ち上げた際に、「あらゆる物事を通じて出版物の魅力を伝えていこう!」というコンセプトがありました。時間はかかりましたが、設立に掲げた理想の形に少しずつ近づいてきたように感じます。

井手:
書店様で、図鑑NEOと一緒に動物のぬいぐるみを展開してもらうという試みを行い、実績も出てきています。書店様はもとより、編集部やマーケティング局と話しながら「本に加えて新しい何かに出会える場をつくっていこう!」という機運が高まっていますよ。

書店様の良きパートナーを目指して

—— 小学館PSでの仕事は、人だからこそできるものといえそうですね。

井手:
書店様への販促活動は、相手からどのように話を聞き出すか、どのように話を伝えるかが大切なので、密な関係性をつくるためのコミュニケーション能力が不可欠ですから、人にしかできない仕事だと思います。

相賀:
AIをはじめ日々進化しているテクノロジーが得意な業務はそれらに任せることで、それで得た時間をAIでは対応できないコミュニケーションやクリエイティブな仕事に充てられます。クリエイティブ業務の面白いところは、ゼロイチだけでなく1と1を足して3にも5にもなっていくところなので、その価値は今後ますます高まっていくことでしょう。

井手:
プロモーションやクリエイティブの部分はAIに丸投げできないので、より一層向き合っていきたいところです。そして、成功事例ができたら別の書店様にも伝えていくことで、業界全体を盛り上げていけると考えています。

相賀:
すごく大事なことですね。エリア毎の販売特性のようなものも活用できると思うんです。出生数が上がっている街、過疎化が進んでいる街、再開発が行われた街などの特徴と、そこで好評な作品の属性などを整理して情報リソースとすることができれば、「このエリアならこの展開方法が合う」「この商品とのセット販売が当たりそうだ」といったような販売企画を、説得力を持って立案できるようになります。小学館PSが書店様にとって良きパートナーになれたら、うれしいですよね。

井手:
街の書店様がなくなると地域の読者の方々が困りますし、我々出版社も困ります。書店様からのご意見、ご依頼をうかがいながら、多様な提案ができる組織を目指していきますのでこれからも面白い販促ができそうです。

一緒に働く仲間には“失敗の自由”がある

—— 今後、どのような人と一緒に働いていきたいですか?

井手:
新しいことにチャレンジする好奇心を持っていて、それを実際に行動に移していく人と働きたいですね。そしてやっぱり、、、本が好きであってほしい。営業活動の主役はあくまで本なので、本が好きじゃないと仕事も好きになれないだろうから、楽しめないと思うんです。

相賀:
日常の中で出会う小さな情報を取り入れて楽しむ能力も、エンタメ業界では重要です。失敗ですら楽しみ、挫折から何か得ようとする人が成果を出していくのだと思います。あと、失敗を怖がらないこと。例え一つのアイデアが形にならなかったとしても、その経験から学びを得ることができれば、その時点で失敗ではなく糧なのです。その意味でもアイデアと行動力を持って働ける人がいいですね。

井手:
当社の社員には“失敗の自由”があることもお伝えしておきます。部下の挑戦はできるだけ後押しするよう、現場の部長や課長とも共有しています。そのような社風というのは、今の若い世代がマネジメント層になったときにきっと同じように部下を育てていける土壌になっていくと信じます。そのための自由闊達な環境をつくるのが、我々の役目だと感じています。

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